人材確保のために施設が行っていること

介護の現場では介護士の人材不足を解消するためにさまざまな取り組みをおこなっています。

その活動の1つが「研修の強化」です。離職理由は介護士の勤続年数によって変化しているので、介護士の状況に合わせて研修を実施して手厚くサポートしています。

例えば新人の場合は、仕事の仕方について悩みを抱えてしまうことが多いため、介護の仕方を徹底的に学ぶことができる研修を多く用意します。一方で、勤続年数が5年目前後という経験のある介護士の場合は人間関係で悩みを抱えることが多い傾向にあるため、新人や上司と円滑にコミュニケーションを取るための方法を学ぶ研修を提供するなど、それぞれが持つ悩みを解決する研修を行っています。

2つ目の取り組みが「職場での情報共有」です。通常の業務に加えて「職場の中で発生している問題」を話し合える時間を作り、チーム全体で問題を共有して一緒に解決する取り組みをしています。これ以外にも職場の各フロアでフロアリーダーという役割を作り、同じフロアで働くスタッフとのコミュニケーションを徹底して行い、情報がすぐに共有できる環境づくりに尽力しています。

こうした活動によって、現場で起きている問題を一人一人がチーム全体の問題として捉えるようになります。みんなで考えて解消のために動けるようになれば、一気に職場の雰囲気は良くなるでしょう。また、介護士同士のコミュニケーションがしっかり行われることで、「自分が認められている」という自己肯定感にも繋がり、結果的に離職率を低下させることにも期待できます。